2024年度診療報酬改定の個別改定項目(その1)が中医協総会にて示されました。診療報酬改定については議論が最終局となっており、具体的な見直し内容が徐々に明らかとなりました。極めて膨大な見直し項目があり、一度にその内容を確認することは困難です。今から時間をかけて自身の病院やクリニックの項目を確認し、準備をしていきましょう。
気になった一部を記載します

【入院】
まず、入院全般の留意事項について次のような見直しが行われます。
◇点数の引き上げ(40歳未満の勤務医師、事務職員等の賃上げを行うための措置)
◇入院料の栄養管理体制の基準(施設基準)に「標準的な栄養評価手法の活用および退院時も含めた定期的な栄養状態の評価」を栄養管理手順に位置づけることを明確化
◇入院料算定医療機関において「厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」などの内容を踏まえた適切な意思決定支援に係る指針を作成していることを要件(義務化)する
※小児入院医療管理料等を算定する病棟のみを有する医療機関は除く
◇施設基準に「患者、他の患者などの生命・身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束を行ってはならない」こと、「身体的拘束の最小化の実施体制を整備する」ことを規定する
※経過措置が設けられますが、すべての病院・有床診療所において「身体拘束ゼロ」に向けた取り組みを今から進めることが重要です。

【外来】
◇「初・再診料」、「外来診療料」は感染防止対策の日常的な実施や職員の賃上げへの対応として、引き上げる。
◇「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」は、オンライン資格確認に関する医療機関の体制整備がほぼ完了したことを踏まえ、体制の評価から初・再診時の診療情報・薬剤情報の取得・活用に対する評価に位置付けを変更。名称も「医療情報取得加算」に改める。

具体的な点数はまだですが、押さえておくべきポイントをしっかり確認して備えてください!!