中医協総会は８月２日、診療報酬改定DXの推進に向けて、例年４月１日である診療報酬改定の施行時期を、２０２４年度から６月１日に後ろ倒しすることが了承されました。従来は診療報酬改定の答申や告示から施行までの期間が短く、その間の医療機関やベンダの業務が逼迫していたが、施行を２か月後ろ倒しにすることで、負担の平準化を図る。経過措置がある項目は、従来と同じ９月までを基本とする。薬価改定の施行は、例年通り４月１日のままとなる。
つまり、診療報酬は４月に改定され、６月より施行される。例年は２月上旬頃の中医協答申を確認し、３月上旬に関係告示等を確認。３月下旬に各医療機関やベンダが４月に向けて急ピッチで準備をするといった状況であった。そのため、２年に１回の診療報酬改定時期は「デスマーチ」（死の3月）とも言われてきた。新たなスケジュールでは、答申や告示の時期はそのままで、薬価改定は4月1日、診療報酬改定は6月1日、初回請求は7月10日になる。医療事務職員の負担軽減が図られるはずである。
しかし、注意も必要である。患者の負担金額が４月と６月の２度変更になる。準備への現場負担、影響が読めず不安だとの声もあり、患者への周知など丁寧な対応をしていくことが重要です！
